去る6月28、29日、園長研修会と夏期総合セミナーをひとつにした総幼研サマーフォーラムが開催されました。
1日目は、参加者別のプログラム。
職員研修の記念講演は、東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之先生にご登壇いただきました。「子どもたちの健やかな脳発達のために」をテーマに、総幼研の日課活動を脳医学見地から紐解いたお話は、現場でご活躍される先生にとって心強い確かめの機会となったことでしょう。
また、講演の内容を記録、図式化して参加者で認識を一致させる「ファシリテーション・グラフィック(ファシグラ)」という手法を用いた新たな試みも行われました。
その後の職員研修は、総幼研の実践に特化した分科会プログラム。年齢ごとにたいせつなポイントを学ぶ分科会と、「総幼研の先生のあり方を考える」分科会の計4つを実施。熱心に受講される先生方の姿が印象的でした。
一方、園長研修は第34回定期総会からはじまりました。今回の定期総会では秋田光彦先生が、会長に推挙され、満場一致でご承認されました。
定期総会後の記念講演では、各メディアで話題をあつめる朝比奈一郎先生をお招きし、「非認知能力としてのリーダーシップ教育の重要性」をテーマにご講話いただきました。教育界の新時代を担うリーダーとは、まさにどのような人材であるか、経営者である園長先生方と課題を共有しながら、お話しくださいました。
懇親会は、園長研修と職員研修が一緒に開催され、全国からお集まりになった先生方の盛んな交流が見受けられました。また、秋田会長の就任を祝うサプライズマジックショーを堀池幼稚園園長の吉村卓先生にご披露いただき、会場はあたたかい雰囲気に包まれました。
2日目は、パドマ幼稚園にて公開保育。前日から雨が懸念されましたが、当日は無事に園庭での元気いっぱいの体育ローテ―ションが行われました。その後の日課活動・課外活動でも子どもたちの元気な声と笑顔が溢れます。
昼食のあと、午後からは保育セッション。講師として瀧先生と秋田会長、ファシリテーターとして榎本先生がご登壇され、当日の公開保育を振り返っていただきました。
プログラムの最後、研究発表では、福山市立大学准教授の弘田陽介先生、京都大学大学院教育学研究科の嵩倉美帆さん、秋田会長、榎本先生が、「総幼研活動におけることばの役割」をテーマにセッション。総幼研の音読も素読も、全て「声に出して読む」ことを前提として、幼児の身体にことばの感覚(言語感覚)を埋め込む作業から語彙力を育んでいることを確認いただきました。
閉会式では、この1年間に公開保育をご担当いただいた各園への感謝状が、秋田会長から授与されました。
今回も多岐にわたる知見にふれていただき、多様な気づきがあったのではないでしょうか。2日間、多くの先生方にご参加を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
尚、2日目の午後のプログラムのダイジェスト動画も公開しております。ぜひご覧ください。