総幼研の先生へ。自分育ちのアポイント。

私の友人にふたりの子どもを育てる、ビジネスウーマンがいる。40代で、仕事は激務だ。なのに、このたび何年越しかで大学の修士号を取得した。もちろん家族の理解と応援あってのことだが、彼女の努力も並大抵でない。秘訣を聞いたら、「毎日45分集中すること」と。会社から自宅へ経由するターミナルで、彼女はほぼ毎日気に入りのカフェに入り、45分だけ修士号のための勉強をひとりで続けたという。意志の力と、貴重な時間をどう使うか、教えられた。

仕事に慣れてきたいま、もう一度、自分のスケジュールを見直してみよう。あなたの人生の予定表だ。指示された仕事をこなしてばかりで、自分のやりたいことを諦めていないか。「忙しい」「疲れているから」と、先延ばしにしていないか。要するに、本質的なものと向き合うのを、避けているだけではないのか、と思う。
学歴だけではない。読みたい本を読んでいるか、観たい映画を観ているか、会いたい人に会っているか。それが仕事と直接関係なくとも、すべての体験は教師にとって何よりも代え難い人格の滋養となる。やりたいことは、今、やるのだ。ささいなことでも、予定表に自分育ちのアポイントを取っておこう。

だらだら残業も、非効率な仕事も人生の価値を高めはしない。時間の奴隷になるな。あなたの人生は職場がつくるのではない、自分でつくるのだ。

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